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蜂インザヘッド 

ものすごく考えているか、まったく考えていない

2019-01-01から1年間の記事一覧

点取日記 37 レイシストおじいちゃんも昔は子どもだったってホントかな

さっさと忘れたい不快な出来事が先日あったんだけど、本当に忘れてしまうのもどうなんだと思い直して自分の心の動きを書き留めておくことにした。 このあいだ仕事で地方の幼稚園を訪れた日のことだ。 幼稚園は駅から遠いのでタクシーを使ってよいことになっ…

点取日記 36 おれたちゃ都会のスカベンジャー

最近週に一度図書館に通っている。自転車に乗って涼しい図書館に行き、節操なく本を選ぶのは大きな楽しみであるけれども、この習慣にはもうひとつ中くらいの楽しみがくっついている。少し遠回りして近くの輸入食品店をのぞくことだ。 そのお店はそこそこ大き…

点取日記 35 虫の運命

この半月ほど脳の調子がおかしくなって寝たり起きたりしていた。家にひとりでいると不安や悲しみや無力感が発作的に襲ってくる。それは間欠泉に似ていて、心を覆っている岩と岩とのすき間から数十分間隔で感情が蒸気や熱湯となって凄まじい勢いで噴出し、子…

グミの聖地はボンにある

グミが好きか グミが好きか?これはあなたへの質問ではない、私の魂に問うている。グミを愛しているか?答えはイエスだ。いつからか覚えていないほど昔から、私はグミが好きだ。 赤橙黄緑青紫の鮮やかな粒。ゼラチンを原材料とすることで獲得した、動植物で…

点取日記 34 春と鼻

自分ではわりと鼻がいい方だと思っている。 匂いだけでゼミ内カップルの成立を言いあてたとか、森の隠れ家的パン屋にたどり着けたとか、おもしろエピソードを持っているわけではないので思い込みかもしれないが、そこそこ自分の鼻を信用している。 他人との…

点取日記 33 ぺらぺらさん

芸大の卒業制作展に行った。大学図書館を利用するために訪れる機会は時々あったが、作品でいっぱいになった学内はいつもと違って見えた。制作物はひとつひとつ手が凝んでいて、制作に至った経緯を読めばへーっと思うし、作品をぼーっと眺めるのは楽しい。材…

点取日記 32 家族の古地図

東 直子・穂村弘 著『しびれる短歌』(ちくまプリマー新書)を読み終わった。 www.amazon.co.jp 恋、食べ物、家族、動物、時間、お金、固有名詞、トリッキーな短歌などのテーマ別にたくさんの引用歌を挙げながら2人の歌人が対談していく構成になっている。 …

点取日記 31 お元気ですか

大学時代にアルバイトをしていた地元の書店チェーンが自己破産したと、今週のニュースで知った。 Twitterで検索すると貼り紙のされたシャッターの写真がいくつも出てきた。 たいてい、大阪弁の嘆きが添えられている。 つぶれちゃったかあ、と少しさみしく、…

点取日記 30 三十

昨日は休みだったので、出たばかりの電気グルーヴのアルバム『30』を聞くことにした。 発売日に行った店は売り切れで手に入らなかったが、幸いSpotifyで聞けるというのでそれをかけっぱなしにした。 『30』は新曲ではなくて、これまでの30年から楽曲を選び、…

ファミマからエロ雑誌消えてた

ビジネス街のど真ん中にある今の職場に通い始めて一年と半年ほど経つ。内勤労働者で溢れかえっているこの街は通えば通うほど不自然で、不思議とちっとも愛着が湧かない。 便利なことはけっこうある。たとえば駅から近いこと。道がきれいに舗装されていて歩き…

点取日記 29 猪の解体

昨夜、訳あって猪の解体に参加した。狩猟をやっている海底クラブ氏(id:kaiteiclub) が年明け早々に獲ったものだ。その猪はまだ若いオスでとにかくデカかった。私よりも大きく、私の周りにいる大抵の男性よりも大きい。一部始終はそのうち海底クラブ氏がレポ…

点取日記 28 カシミヤの手袋

謹賀新年。年末から実家に帰って以降祖父母の家を訪問した以外はだらだらと過ごしている。ここ数年、風邪やインフルエンザで年末年始の休みをふいにする年が続いていたが、今年は健康そのものだ。 健康体は暇である。猫と遊んだり、昼寝をしたり、昔の絵本を…