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蜂インザヘッド 

ものすごく考えているか、まったく考えていない

新しい手帳

手帳を買った。私はアホなのだろうか。手帳ではこれまでにさんざん失敗している。一年だけ絵日記を続けた年があったが、たいていは途中で使うのをやめてしまって、ほぼ新品のまま戸棚に埋葬されることになる。なのにまたしても手帳を買った。アホだ、アホだ。今度買ったのは「日の長さを感じる手帳<B6>」というやつで、Twitterでたけのこスカーフさんが紹介していた。見開きが7日間の縦割りになっていて、朝四時から翌四時まで半時間ずつ横線が引かれている。それによって細かな時間の管理・記録ができるという代物だ。デザインは落ち着いたグレーで気に入ったが、外側に巻かれた説明の紙に「丁寧に暮らす」云々と書かれていたので金属音みたいな声を上げながら即刻破り取って捨てた。自分と生活実態とかけ離れすぎている。なのになぜ手帳を買ったのかと言えば、毎日思ったことの半分もできなくて、敗北感にまみれながら寝る日々が続いているからだ。ここ最近の話ではなく私という人間はずーっとそうである。そういうのはもう嫌なのだ。それで、翌日の理想的なスケジュールを予め書いておき、当日の夜に実際の行動を記入してどこでつまずいたか振り返るようにしようと考えた。また一日の中には特別のミッションを数個用意し、クリアすれば達成度に応じて週や月の最後に自分に褒美をやるつもりでいる。ここだけの話だがミッションクリア用のスタンプも買った。四種類買った。私を知る人は例外なく「無理だろう」と思っていると思うが、私もそう思う。これまでと違いがあるとすれば私は私自身のことも手帳の効用も大して信じていないということで、こういう道具の効き目は得てして非常に緩慢だし地味だ。それはもうわかった。生活の改善は劇的には訪れないし、自分の性質は基本的に変わらない。そのことがわかっているだけでも多少ましになったとは言える。ちなみにこの手帳は昨日から使えるものだが、この時間に日記を書いていることからもわかる通り初日は大敗した。以下、自分への忠告。

・「つまずき」を記録するものでもあるのだから嫌な気分になっても記録をやめるな

・サボってもいいが再開しろ

 

わかしょ文庫『ピコピコ vol.1』を買った。橋本輝幸さんが紹介していたのがきっかけだ。『うろん紀行』で知られるわかしょ文庫さんのZINEで、表紙に「恥知らずのセルフインタビュー」とある通りセルフインタビューのほか、突然「北海道のソウル調味料 三升漬け」の作り方や占いが載っていたり、創作があったりする。お、お、お、おもしろい……。橋本さんが紹介していた創作のあらすじだけでピンと来て衝動的に購入したのだが、創作の「前世」「明るい未来」のどちらも短いけれどめちゃめちゃ面白い。特に「前世」は、フグをつついて毒で酩酊する仲間たちを醒めた目で見ているイルカの「自分」(一人称視点なのでイルカと明示はされない)と同じく輪から外れた「彼」の話で、私が思いつきたかったし書きたかった……なぜ私のところに来てくれなかったのだ、と悔しくて吠えそうになった。でも思いついたとしてもこういうふうには書けないだろうな。『うろん紀行』も絶対買います。最後に『ピコピコ』の購入ページへリンクを貼ろうと思ったら完売していた。危なかったー。