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蜂インザヘッド 

ものすごく考えているか、まったく考えていない

点取り日記 19 裏技ばっかり

爽やかな話とは言い難いが足に大きなマメができた。

引っ越してから最寄り駅が遠くなり、自転車もまだないので往復40分くらいの道のりをテクテク歩いて通っている。

朝は時間がなくて小走りになったり、夜は暗くて道に迷ったり、そういうことを底の薄い通勤靴でやるので足が負けてしまったようだ。

 

足を裏返して小指を見てみると皮膚の一部がぷっくり膨れあがっていたので驚いた。

マメができるのは初めてだ。もしくは小さい時にできたことがあるのかもしれないが、どちらにせよ覚えていないくらい昔のことだ。

指でつついてみると中に水が入っているらしくぷよぷよしている。

 

気持ち悪い!

私は何が苦手といって、植物の葉っぱにできた虫こぶが苦手なのだ。同じようなものが自分の体にできて嬉しいはずがない。

 

調べてみると「マメはつぶせ」「つぶすな」と両方の意見があったが、気持ち悪いので一刻も早くつぶすことにした。

どのみちこのままだと歩きにくいし、いつ破裂するかもわからない。靴の中でマメが破れて水がでてくる様子なんで想像しただけでもう最悪である。

 

針をあぶって消毒し、大した痛みもなく皮膚に小さな穴を開けると水分が出てきた。ティッシュでぎゅっと押さえてしぼりだす。

何度か繰り返してようやくおおよそしぼりだすことができた。皮膚はふよふよのままだ。

 

インターネット調べではこの水分はリンパ液らしい、傷の治りを早くするなどの役目もあるらしいが、血じゃなくてこんなサラサラした透明な液体だけ分泌するなんて意味がわからないしすごい。

 

人体にはこういう裏技みたいなものが無数にあって、知識では知っているものもまったく知らないものもあるだろう。

マメはかなり発動率が高いだろうから体験できたけれど、あまり活用できずに死んでいくのかもしれない。もったいない。


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「君の言うことを聞くわけには行かない 5点」

 

悪かったよ、マメの話なんか聞きたくないよね。

でも本当は聞いてくれている気がする、5点だから。